我々の仕事
皆さんは海運という仕事をどれほどご存じでしょうか?
海運は船を使って、海を隔てた先へお客様の貨物を運搬する仕事です。島国である日本では、皆さんが食べている食べ物、衣服など海外から輸入された物は空輸を除いてほぼ全て(なんと99.0%以上!)海上輸送によって皆さんのもとに運ばれています。
貨物船は日夜世界中の海を渡り、皆さんのもとへ様々な貨物を届けているのです。
私達同和ラインはこのような海上輸送をカリブ海、太平洋地域で行っている日本の船舶オペレーターです。意外と知られていない貨物船、そしてその運航を担う海運業界がどのようなものか、少しご紹介しましょう。
港で貨物を積み込んでから、目的地で揚げるまで。
船を用いて海を越えた目的地までお客様の貨物を運搬する。それが私たち海運会社の仕事です。
貨物船の運航にはその形式に、決まった航路を決まった日程で往復し多くの荷主から目的地まで運びたい荷物を募る“定期船(ライナー)”と船一隻を丸々お客様に貸し出して積む港、航路、日程の全てを荷主の指示のもと運送する“不定期船(トランパー)”という二つの形式があります。定期船は事前に予定されたスケジュールのもと、多くの荷主の貨物を集めて一度に運送するスタイルで、主にコンテナ船などが該当します。
一方で不定期船は基本的には一社の荷主が一隻の船を借り切り、その貨物を荷主の指示の通り運搬します。航路もスケジュールも積み込む港もすべてオーダーメイドで海上輸送を提供します。
私たち同和ラインはトランパーとしてお客様へ運航サービスを提供しています。
海上輸送に用いられる船舶は非常に巨大です。
一体どれほど巨大かというと、例えば世界最大の貨物船は全長約400m、幅は約60mもあるコンテナ船でこれはサッカーコート4面分と同じ大きさにもなります。
私たち同和ラインで運航している船も一番小さいものでも全長約100メートル、一番大きいもので全長約200メートル、4万トンもの貨物を運ぶことができます。
これは長さで言えば渋谷ヒカリエの高さと同等、船倉内の広さは東京ドームと同じほどの広さになります。
この巨大な船を用いて正に文字通り七つの海をまたにかけ世界中のお客様へ貨物を運搬することが私たちの仕事です。
また、運ぶ船だけではなく大型船で運ばれる貨物もそのスケールは大きく数量にして数万トンの貨物の価格は約数百億円にも上ることもあります。
こうして私たちはお客様の大切な貨物を確実に海の先へと輸送します。
船の運航には波や風、海ならではの制約があります。
中でも時差は船を運航する際に必ず考慮に入れていなければならない事柄の一つです。
例えば日本から日中に連絡をとっても、地球の裏側は夜中の為、返答は現地の朝まで待たなければならないということが頻繁に起こります。
その為、常に世界中の時差を意識しながらタイムリーに業務が進められるような一日のスケジューリングが大切となります。
潮の流れ、毎日の天気、寄港する港の地形や水深などの理解も重要です。これらを頭に入れ船長と日々安全に航海できる航路を相談、決定し無事な航海の完遂を目指していきます。
また、悪天候の中でも海を走り続けるための船のエンジンや機械の仕組みの理解も欠かせません。陸地から離れている船の中ではトラブルなどがあった際には船員たちの手だけで港に到着するまで対応する必要があります。船員は現場で、オペレーターは船と陸地の架け橋として一緒にトラブルの解決へと尽力します。
また、海運の仕事では船舶、海のことはもちろん、運航する貨物のマーケット情報、各国の政情、経済情勢など多くの情報も重要となります。